沖縄の火種 (ウチナーヌウケチビー)
-1947年のナツ子-
【あらすじ】
1947年沖縄。終戦から2年、沖縄人の心の中には被害者としての感情が蔓延していた。そんな過酷な時代に、希望を失わず、まっすぐに今日を生き抜く人々がいた。「戦果アギヤー」と呼ばれる米軍駐留基地専門の盗賊団である。
リーダーはフィリピン帰りの女傑・金城ナツ子である。絶望することなく、生き抜くために、米軍相手に命がけで盗みを働くアギヤーたち。敗戦国の中にあって、彼らの強い意志と生命力は、米軍にとって脅威になりつつあった。
アギヤーたちの願いはただ一つ。
失われた沖縄人たちの誇りを取り戻す事。エイサー祭を復活することである。
アギヤー達の命がけの戦いが繰り広げられる。
※この物語は、実在の人物をもとにしたフィクションです。
【竹内一郎】1956年福岡県久留米市生まれ。横浜国立大学卒。劇作家・演出家・宝塚大学教授。著書に「人は見た目が9割」新潮新書。手塚治虫=ストーリーマンガの起源」(講談社、サントリー学芸賞)。さいふうめいでの著作に「戯曲 星に願いを(五月書房、 文化庁・舞台芸術創作奨励賞佳作)、『哲也雀聖と呼ばれた男」(講談社漫画賞)。
制作:一般社団法人演劇集団ワンダーランド(濱田和美,中島直俊,岡崎真弓)
主催:公益社団法人日本劇団協議会、うるま市教育委員会
出演者・協力・協賛
◎演奏者
胡弓 平木澄恵
[琉球古典安冨祖流音楽研究朝一会]
◎エイサー団体
創作衆 桜輝[15日・18日出演]
作・演出=竹内一郎
舞台美術=松野 潤
作曲=日高哲英
琉球舞踊振付=関りえ子
エイサー振付=福島桂子
証明=関 定己
音響=山崎純一[TEO]
衣装=佐々波雅子
舞台監督=大津留千博
空手指導=宮城秀行
方言指導=屋良 学
画=高橋ツトム
宣伝美術=松吉太郎
アソシエイトプロデューサー=西平博人
協力=杉浦幹男
・NPO法人沖縄青少年自立支援援助センターちゅらぬい
・プロダクション・タンク
・劇団俳優座
・芹川事務所
・オールスタッフ
・イッツフォーリーズ
・カロエスエンターテイメント
・アイリンク
・夢工房
・オフィス蜂八
・FLAME9
・新舞台
・01エンターテイメント
・リバースザワールド
【公演情報】
※沖縄公演は終了しました。
【うるま市石川会館】
2022年7月15日(金)~18日(月・祝)
7月 | 15日(金) | 16日(土) | 17日(日) | 18日(月・祝) | 備考 |
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14:00 | 14:00 | 14:00 | ※開場は開園の30分前 受付は開演の1時間前 ※未就学児入場不可 |
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19:00 |
◎入場料金【税込】
一般:3,000円/学生:1,000円
【チケットお取り扱い】
◎FLAME9フレイムナイン【担当:西平】
TEL:090-8292-8523【平日9:30~19:30】
メール:ejtflame9@yahoo.co.jp
◎一般社団法人演劇集団ワンダーランド
TEL:03-3368-2481【平日9:30~17:30】
メール:i-ew@office0wonderland.com
https://form1ssl.fc2.com/form/?id=f5b79aefcfaa9d99
◎イープラス【スマートフォン/PC/ファミリーマート店舗】
https://eplus.jp/sf/detail/3651780001-P0030001
※学生チケットの取り扱いはありません
■お問合せ先
一般社団法人演劇集団ワンダーランド
〒160-0023
東京都新宿区西新宿7-18-13ハイム大成ビル203
TEL:03-3368-2481【平日9:30~17:30】
メール:i-ew@office-wonderland.com
【うるま市石川会館】
沖縄県うるま市石川石崎1丁目1番
TEL:098-965-5630
【お客様へのお願い】
- 劇場内ではマスクの着用をお願いいたします。
- 劇場受付入口にて検温いたします。発熱(37.5度以上)がある方や、体調不良が認められる方等は、当日ご入場をお断りする場合がございます。予めご了承ください。
- 感染防止の観点より、役者との面会は中止とさせていただき、出演者への差し へ入れ等はお控えいただくようお願いいたします。
- 終演後にお客様の中から陽性者が出た場合のため、お客様の氏名及びご連絡先を必要に応じて、保健所等の公的機関へ提供させていただく場合がございます。 皆様のご協力をどうぞお願いいたします。
- やむ得ぬ事情により、詳細、公演情報等は変更の可能性がございます。ご来場前に弊社HPで公演の最新情報をご確認ください。
民草に心意気を
沖縄復帰50周年の節目である。今の状態で決して良いと考えている人はいない。
本作品では、沖縄がアメリカの領土になった頃に焦点を当てた。根っこに食らいついてみたいのである。
「戦果アギヤー」は、第二次世界大戦後、米軍基地から盗んだ物資を、アジア中に商う盗賊団である。2003年ごろ、戦果アギヤーの存在に気づき、取材を開始し、2005年に「神鷲は死なない」(東京芸術劇場)として上演した。2009年には『OKINAWA 1947』と改訂し、「日米の狭間にある沖縄」というスケールを与えてみた。2015年に「沖縄の火種」と解題し、演劇の密度を高めることに注力した。
ちなみに、2007年に奥野修司『ナツコ』(文芸春秋)という戦果アギヤーの女豪傑を追った、ノンフィクションが出た。丁寧に読んでみたが、遺族や仲間など、本当のことがわかれば、さし触りのある人も多く、踏み込みたくても、踏み込めなかったというのが著者の本音だろう。事実に迫りにくい世界だ。
私は、事実も交えつつ、全体としてはフィクションを貫きたい。フィクションで透かし彫りにした、ウチナーンチュウのダイナミズムに触れて欲しい。人が生きることの喜びと、悲しみがそこにある。私たちが今、生きてあることの奇跡も。